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Raz-Kids(ラズキッズ)は主にアメリカで「国語」の副教材として使われています。 コロナで学校に行けない子供や、家が学校から遠すぎて通えない子供たちが「国語」の通信教育を受ける優れものです。
簡単に言えば、「声の出る絵本 + 理解確認のためのクイズ」です。 (フォニックスなどほかのエクササイズもありますが、絵本のクオリティが飛び抜けて高い) 29レベルに分かれているのと、各レベル80〜100冊の絵本があるのがスゴイです。 このたび、二十五名の小学生に Raz-kids を試してもらい、特徴や使い方が大体つかめましたので報告します。なお、当教室で使っているのは Raz-kids Plusで、その中でも「絵本の音読」と「単語テスト」の二つを使っています。 (1) 教材として優れているところ - 絵本のクオリティが高い(絵本としても教材としても) - 読み上げの音声がネイティブ音声(パソコンの合成音ではない) - ネイティブ音声は子供から大人までさまざま(いろんな声に慣れることができる) - 生徒の音読を、先生がチェックしてフィードバックできる(便利な録音機能) - ストリーミング方式なので、スマホやタブレットの容量が少なくてすむ(60MBくらい) (2) 三日坊主にならないために、注意すべきところ - 使い方、進め方を知っている大人(先生)が、子供をサポートしてあげることが大切! - 絵本を聞く→ 音声と一緒に読む(オーバーラップ)→ 一人で読む(読めない文字は長押しで読み上げしてくれる) - レベルCから急に難しくなるので、aa→A→B と進んだらまた aa から始める - できれば Raz-kids 上で指導してくれる英語教室を探して、音読をチェックしてもらう (3) 改善して欲しいところ - 特に最初のほうのレベルで、読み上げの速度が不自然に遅い。しかも速度調節機能がない。 - 最初のほうのレベルで、"the apple" をザ apple と読んでいる(もちろん意図的なのですが、不要な配慮) - 先生から生徒に音声でフィードバックを送れるのは良いが、コメント欄に日本語が書けない。なので(英語があまり読めない生徒には)指導はすべて音声でおこなう必要がある。先生に負担大。 ↑当教室では週1で生徒が教室に来るので、説明が必要な生徒にはその時にしています。
中学校の英語の授業で、下のような板書をする先生は多かったと思います。
I have to wash the dishes. 私は 〜しないといけない 洗う お皿を →「私はお皿を洗わないといけません」 英語学習の初期は、理解を助けるためにこれで良いと思います。 ただ、これをずっと続けていると、「日本語変換」がクセになって抜けなくなります。そして「日本語変換」はすごーく時間がかかります。会話のキャッチボールは難しく、長文を時間内に読むなんてムリです。 「訳さない」ためのトレーニングとしてすごく有効なのはズバリ絵本です。子供じゃあるまいし・・と思われるかもしれませんが、絵(イメージ)で状況を理解しながら文章を読むことで、「訳さずに」理解することができます。(絵本を音読するともっと良いです→ 中でもRaz-kids は大人にもすごくオススメです) ただし、「絶対に訳さない」スタイルをずっと貫くのも考えものです。仕事で英語を使う方は特に、「これってどういう意味?」と聞かれることはよくあります。そんな時にサッと訳せないと恥ずかしいものです。「この人ホントに英語できるの?」と思われても仕方ありません。 例えば "Sorry for my late response, but I've been overwhelmed by work." というメールがあったとします。overwhelm を「おおいかぶさる」のようなイメージだけで覚えていると、意味は分かってもサッと訳せません。「仕事が立て込んでいるので、返信がおそくなった」というように、スッと意味の通る訳が求められます。 そのため、普段から「全体の5%の意味を訳す」ことをオススメしています。洋書を一ページ読むごとに(新聞なら一記事)、どこでも良いので頭の中で一行和訳してみます。もちろん、「要はこんな事を言ってる」くらいの意訳で大丈夫です。契約関係の書類でない限り、ビジネスで求められるのは「英語の意味を訳す」ことです(これを意訳といいます)。ガチガチの「直訳」を教えられてきた日本人には結構難しい作業ですから、習慣化して、柔らかな英語頭をつくりましょう。 慣れると、パズルみたいで楽しいですよ! レベルアップしたい方は、洋書であれば日本語の訳本を図書館で借りて、自分の訳と比べるのもいいです。プロの訳はやっぱり洗練されていて、勉強になります! |
Author福井良太 Archives
February 2023
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